

年間12,000件のタクシー精算から解放。『GO BUSINESS』で実現した「現場の安心」と「経理の効率化」
全国にシネマコンプレックスを展開するTOHOシネマズ株式会社様。多くの人々に感動と興奮を届ける華やかなエンターテインメントの裏側では、深夜の締め作業や早朝の準備に伴う従業員の移動、そして膨大なタクシー経費の精算業務という課題を抱えていました。
『GO BUSINESS』の導入により、劇場や本社部門が抱えていたさまざまな負担を軽減することに成功したといいます。新人研修を担当し、現場の働き方を熟知する運営研修室の佐藤 希さまに、同社が抱えていた課題や『GO BUSINESS』導入の成果を伺いました。
目次 [隠す]
課題
- 全国の劇場における紙のタクシーチケットの回収・精算業務が、現場の大きな負担となっていた
- 深夜の締め作業後、電話ではタクシーが捕まりにくく、待機時間によって従業員の帰宅が大幅に遅れていた
- 本社経理部門では、年間約12,000件に及ぶ紙のチケットと領収書の照合作業が発生し、毎月4〜5時間の業務時間を費やしていた
実施策
- 個人利用で『GO』アプリの利便性を実感していた現場部門から経営層へ、『GO BUSINESS』導入を直接提案した
- 費用対効果に加え、従業員の「安心感」というコスト以上の価値を訴求し、社内合意を獲得した
- 全社向けにオンライン説明会を実施しアーカイブ動画を共有することで、全従業員の理解を促進し、スムーズな浸透を図った
効果
- タクシー手配がスムーズになり、従業員の帰宅時間の短縮に成功。その時間を、他の業務に充てることができるようになった
- タクシーをピンポイントで手配できるようになり、深夜帯に帰宅する従業員の安全性が向上した
- 月に4〜5時間かかっていた経理の照合作業が約20分に短縮され、関連業務の工数を大幅に削減できた
「タクシーが捕まらない……」映画館で起きていた苦労
佐藤さまが所属している運営研修室は、どのような業務を担っているのでしょうか?
佐藤さま 運営研修室は、劇場で勤務する正社員の育成を担当する部署です。新卒・中途を問わず、入社した社員はまず研修劇場で2ヶ月間の研修を受けます。研修劇場は主に首都圏に3ヶ所あり、実地研修を行っています。
ここで社員は、ポップコーンの作り方からアルバイトスタッフの管理、取引先様とのやり取りまで、現場の基本業務について学びます。私たちは2ヶ月間の研修を通じて、社員が全国各地の劇場へ配属されるのをサポートしています。
私自身、劇場の現場業務と兼務しているので、常に現場のマインドは忘れないように心がけています。
現場の最前線から人材育成に関わっているのですね。TOHOシネマズ様では、どのようなシーンでタクシーを利用していますか?
佐藤さま 映画館の業務は深夜に及ぶことが非常に多いです。お客様が全員お帰りになった後の締め作業には時間がかかり、終電を逃してしまう社員が少なくありません。そんな社員の帰りの足として、タクシーを使用しています。
他にも、早朝上映が実施される際には、通常よりも早い時間に劇場をオープンする必要があり、タクシーでの出勤が欠かせませんでした。
また、運営研修室でも研修後の移動でタクシーを使うことがあります。研修後半は劇場の締め作業を行うのですが、どうしても先輩社員と比べて作業が遅くなりがちです。そのため、業務終了後に帰宅する手段として、タクシーを利用します。
研修する社員が多い場合、研修劇場以外の劇場を使用する場合もあります。そうすると、私たち講師も帰宅手段としてタクシーに乗ることも少なくありません。
劇場、運営研修室ともにさまざまなケースでタクシーが必要なのですね。タクシー利用で困ったことや課題などはありますか?
佐藤さま 『GO BUSINESS』導入以前の一番の課題は、「タクシーを捕まえること」そのものでした。
当社では特定のタクシー会社と契約し、その会社から支給されたタクシーチケットを使用していました。しかし、夜間に電話をかけても手配までに時間がかかったり、そもそも手配自体ができなかったりするケースが多かったです。電話がつながるまで5分以上かかることもありました。
タクシーが手配できなければ、社員の帰る時間はどんどん遅くなります。タクシー手配を担当する社員も、その時間は他の作業ができません。劇場の営業終了後には、新作上映・ライブビューイングの準備などさまざまな業務が発生します。どうしてもタクシーが捕まらず、結局朝帰ることになったというケースも経験しました(笑)。
それはなかなか負担が大きいですね。
佐藤さま タクシーの手配以外に、精算業務の負担も非常に大きな課題でした。例えばタクシーチケットを使用して帰宅する場合、後日チケットの半券を回収しないといけません。月末が近づくと、半券未提出の社員を確認して、一人ひとりに連絡するという光景が日常でした。
本社の経理部門では、全国の劇場から集まったタクシーチケットと領収書を、一件一件人の目で突き合わせる照合業務が発生していました。劇場と運営研修室のタクシー利用件数は、年間で約12,000件にのぼります。
そのすべてをチェックする作業に、経理担当者は毎月4〜5時間も費やしていました。当然、そこで金額のズレやチケット・領収書の漏れが見つかれば、現場への問い合わせが発生します。そのやり取りが、社内に大きなストレスを生んでいました。
きっかけは個人の『GO』体験とTVCM
現場の負担と管理部門の負担という、二重の課題を抱えていたのですね。そのなかで、『GO BUSINESS』の導入を決めた背景にはどのような経緯があったのですか?
佐藤さま 実は『GO BUSINESS』導入以前から、私たち運営研修室のメンバーの多くが個人で『GO』アプリを利用していました。
研修先の千葉エリアはタクシーが捕まりにくいのですが、『GO』だと驚くほどスムーズに手配できたんです。この便利さが部署内で共有され、いつしか全員がプライベートで使うようになっていました。
そんな折、俳優の竹野内豊さんが出演している『GO BUSINESS』のCMを目にしました。“会社で一括精算ができる”というメッセージを見て、「これだ!」と思いました。この仕組みが導入できれば、現場の利便性向上と経理の負担軽減を同時に実現できると考えたんです。
この確信をもって、本社に『GO BUSINESS』導入を提案しました。
現場のリアルな体験が起点だったのですね。とはいえ、現場からの提案を全社的な導入につなげるまで、苦労もあったのでは?
佐藤さま そうですね。正直、『GO BUSINESS』のサービス利用料などを考慮すると、従来のタクシー会社との契約のほうがコスト面では優れていました。「利用料がかかっても現在の運用より良くなるのか」「コストに見合うだけの効果はあるのか」といった点は、慎重に議論されました。
それでも『GO BUSINESS』が導入されたのは、今回の提案が一個人の意見ではなく、全国の劇場が抱える共通の課題を代弁するものだったからです。深夜まで働く従業員の帰宅時間が少しでも早くなること、タクシーが捕まらずに感じるストレスから解放されること。
こうしたメリットから、『GO BUSINESS』が劇場社員の「安心」につながるという価値を伝えたことで、サービス利用にゴーサインが出ました。
『GO BUSINESS』導入が時間の余裕と安心感を生み出した
実際に『GO BUSINESS』を導入してからの、現場での反応はいかがですか?
佐藤さま 現場からの反応は、一言で言うと「すこぶる良い」です(笑)。
まず、あれだけ苦労していたタクシーの捕まりやすさが劇的に改善されました。『GO BUSINESS』の場合、『GO』アプリのプラチナステータス相当が適用されるため、手配がスムーズになるという点も、現場のメリットとして非常に大きいです。
タクシーチケットを使用していた頃より、30分〜1時間ほど早く帰れる社員もでています。
特に劇場では、人気作品の上映に伴う早朝営業でも、『GO BUSINESS』で問題なくタクシー通勤ができました。電車やバスが動いていない時間帯に、アルバイトスタッフや社員が自宅から劇場まで確実に出勤できる。店舗を時間通りにオープンさせるという安定的な劇場運営において、非常に大きな安心材料になりました。
また、『GO BUSINESS』でタクシーを手配すると、何分後にどの車両が来るのかが一目瞭然です。これまでは、いつタクシーが捕まるのか、どのくらいで劇場に到着するかがわかりませんでした。今では到着時間に合わせて事務所を出ればいいため、そこから逆算して業務に取り組むことができるようになりました。
タクシー手配がスムーズかつ効率化されたことで、劇場運営にさまざまな安心をもたらしたのですね。
佐藤さま 経理部門の照合作業も、劇的に改善したと聞いています。全劇場の『GO BUSINESS』の利用履歴は、CSVデータで一括ダウンロードが可能です。誰が、いつ、どこからどこまで利用したかが全て可視化されるので、紙のチケットと領収書を突き合わせる必要がなくなりました。請求も一つにまとまるので、支払い処理も非常にシンプルです。
結果として、これまで月4〜5時間かかっていた照合作業が、今では約20分で完了するようになったと報告を受けています。
また、不正抑止にもつながっています。従来のタクシーチケットでは、アルバイトスタッフが勝手に使用してしまうリスクがありました。しかし、『GO BUSINESS』ではWebで代理配車が可能です。当社では社員がPCから手配する運用にしており、誰がどこで乗り、どのくらい料金がかかったかを一目で確認できるため、不正防止にも効果的です。
素晴らしい業務効率化の成果ですね。
佐藤さま 加えて、特に大きいのは従業員の安心感です。最近は女性社員の比率も増えており、深夜に一人で帰宅する際も、『GO BUSINESS』なら乗車場所をピンポイントで指定でき、何分後にタクシーが到着するかもわかるので、外で長時間待つ必要がありません。
TOHOシネマズでは「GOOD MEMORIES」という基本理念を掲げています。この「GOOD MEMORIES」を、お客様だけでなく従業員にとっても感じてほしい。『GO BUSINESS』はその想いを体現できる、私たちにとって重要なサービスです。
劇場から本社へ。社内外の移動をもっと便利にしたい
全国の劇場への新サービスの浸透は、簡単ではなかったかと思います。導入をスムーズに進めるために、工夫したことはありますか?
佐藤さま 浸透における最大の成功要因は、GOさんが実施してくれた説明会です。
2回にわたって開催してもらった説明会には、全国の劇場の社員が参加しました。各劇場から出てくる「こういう場合はどうすればいいの?」という質問と回答を全員で共有することで、全体の納得度はぐっと高まりました。
2回目の説明会はアーカイブ動画として残したので、新しく入社した社員への教育ツールとしても機能しています。
丁寧なオンボーディングがスムーズな浸透を支えたのですね。
佐藤さま 『GO BUSINESS』を使うことに、明確な反対意見がひとつもなかったことも、スムーズな導入につながったと思います。
CMや個人利用で『GO』を知る社員が非常に多く、『GO BUSINESS』は社員にとって未知のサービスではありませんでした。おかげで、社員からは「いつも使っている便利なアプリが会社でも使える」という、ポジティブな反応が多く見られました。
『GO BUSINESS』の導入は初日からスムーズで、現場での大きな混乱はありませんでした。なんと、導入からわずか2週間で、従来のタクシーチケットを廃止することが決定しました。
たった2週間で完全移行できたのですね。今後、『GO BUSINESS』活用のさらなる展望などはありますか?
佐藤さま 本社でも『GO BUSINESS』の利用が始まっています。全国の劇場を回るスーパーバイザーや、出張の多い営業職の社員たちなど、着々と利用シーンが増えているところです。
2026年には、新しい劇場が2つオープンする予定です。その準備のために、社員が出張する機会も増えますし、取引先様をお迎えする場面も出てくるでしょう。社員の移動や大切なお客様の送迎に、『GO BUSINESS』を積極活用したいと考えています。
また、劇場では舞台挨拶などで演者の方々が複数会場を移動することがあります。その移動を当社が手配する際、『GO PREMIUM』の「貸切」機能などを活用して、安全で確実な移動手段を確保していきたいです。
- 掲載内容は取材当時の情報です。

TOHOシネマズ株式会社は、全国にシネマコンプレックスを展開する映画興行会社です。最新の上映設備や多彩な作品ラインアップを提供し、年間を通じて多くの観客に映画体験を届けています。親会社である東宝株式会社のグループ企業として、「GOOD MEMORIES」を基本理念に掲げ、お客様に感動と興奮を提供するとともに、劇場運営を支える従業員にとっても安心して働ける環境づくりを推進しています。
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