

月間900件のタクシー利用をどう統制する?急成長を支える「利便性」と「ガバナンス」のバランス維持
働きたい人と人手がほしい企業をつなぐ、スキマバイトサービス「タイミー」を運営する株式会社タイミー。同社は2022年に『GO BUSINESS』を導入し、経費精算の工数を80%削減させることに成功しました。
導入から約4年。事業の成長とともにタクシー運用も進化を続けています。従業員数は1,700名を突破し(2026年3月時点)、タクシー利用者も増えてくる中で、利便性を保ちながら適正利用を実現するためのルール整備にも取り組んできたといいます。
同社のコーポレート本部 経理グループの松浦 弘典さま(写真左)と中川 有紀さま(写真右)に、『GO BUSINESS』導入から約4年にわたる運用の変化と、その中で見えてきた課題や工夫についてお話を伺いました。
目次 [隠す]
課題
- 紙の領収書の不備確認と差し戻しに多くの工数を費やしていた
- タクシーを利用する社員は月に最大5万円前後の経費立替という、経済的な負担を抱えていた
- 従業員数の急増に伴い、タクシー利用のあり方を見直す必要が出てきた
実施策
- 一定の距離未満のタクシー利用を原則禁止にするなど、客観的な距離基準を設けた
- 各部署の上長が利用実態を一次承認するフローを構築しつつ、現場の状況を反映したチェック体制を整備した
- 新入社員へのオンボーディングや全社向け経費勉強会を継続的に実施するなど、組織全体への丁寧な啓蒙活動を行った
効果
- 経費精算工数を約80%削減し、社員の立替負担を軽減することに成功した
- 乗降車地や時刻の正確なデータの記録が、不適切な利用への「抑止力」として機能した
- 適正利用がデータで証明されるようになり、健全なタクシー利用の意識醸成につながった
従業員の増加で再認識した『GO BUSINESS』の価値
タイミーさまはどのようなシーンで、タクシーを利用することが多いですか?
松浦さま 主な利用シーンは、お客様先への訪問です。当社のお客様は、飲食店や小売店、物流倉庫など多岐にわたります。
都心のオフィスであれば電車で問題ありませんが、物流倉庫などは駅から離れた場所に立地していることが多く、タクシーでの移動が必要不可欠になります。
また、お客様の勤務形態に合わせて、深夜や早朝に訪問するケースもあります。電車やバスが動いていない時間帯の移動にもタクシーを利用しています。
事業の特性上、タクシーが重要な移動手段になっているのですね。『GO BUSINESS』導入以前は、タクシー利用の管理にどのような課題がありましたか?
松浦さま 当時は大きな課題が二つありました。一つは経理側の工数です。社員から提出される紙の領収書は、行き先が未記入だったり不備があったりすることも多く、確認と差し戻しに一定の日数を要していました。
もう一つはタクシーを利用する社員側の負担です。特に出張が多いメンバーは、タクシー代を含めると月に5万円前後の経費を立て替えるケースもあり、心理的にも経済的にも大きな負担となっていました。
『GO BUSINESS』導入後の効果はいかがでしたか?
松浦さま 請求書が一括で届くようになったことで、タクシー関連の経費精算工数は約80%削減されました。社員の立替払いが完全になくなったことで、現場からも非常に喜ばれました。
導入後に実施したアンケート調査で、「今後も『GO BUSINESS』を利用したい」と答えた社員が100%だったことからも、満足度の高さがうかがえます。
組織が拡大した現在も、その効果を実感していますか?
中川さま はい。現在は従業員数が1,700名を超え、多くの社員がタクシーを利用しています。直近の履歴を見ると、『GO BUSINESS』経由のタクシー利用が約900件ありました。
これほどの件数であっても、精算処理業務は私を含む2名の担当者で確認作業ができています。もしも紙の領収書で処理していたら、人手を増やさなければ到底対応できなかったでしょう。
松浦さま しかし、組織が急拡大する中で、新たな課題も見えてきました。社員が増えるにつれて、タクシー利用のあり方について改めて見直す必要があるケースも出てきました。
利用実態の可視化から生まれたタイミー流運用ルール
どのような利用が増えたのでしょうか?
松浦さま 『GO BUSINESS』の利用履歴を確認していく中で、ワンメーター程度の短い移動も見られました。
足を怪我していた、大雨だった、重い荷物を持っていたなど、それぞれの事情があったかもしれません。
一方で、こうした短距離のタクシー利用について、どこまで許容すべきかという疑問もありました。
それまで、当社ではタクシー利用に関して明文化されたルールはなく、「こういう使い方はよくないよね」という暗黙の了解のもとで運用していました。しかし、多いときには月に20〜30名の社員が入社するようになり、暗黙知を浸透させるのは困難になっていきました。
そこで、曖昧な状態ではなく明確なルールを設け、仕組みでタクシー運用を管理するようにしたんです。
具体的にどのようなルールを策定したのですか?
松浦さま まずは短距離利用を防ぐため、一定の距離未満のタクシー利用を原則として禁止としました。その上で、大雨や怪我といったやむを得ない事情のみ、利用を認めることにしました。
また、経費精算のフローも見直し、経理グループがチェックする前に、各部署の上長が社員の利用状況を一度確認し、承認するというプロセスを挟みました。
社員それぞれのタクシー利用が、業務上本当に必要だったかどうかは、現場の状況を一番よく知る上長にしかわからないと判断したからです。
仮に「クライアントとの会食で終電を逃してしまった」「早朝に物流センターへ向かう必要があった」といった背景があっても、経理サイドだけでは把握しきれません。
中川さま 上長が一次承認することで、現場レベルでのチェック機能が働きます。もし不明瞭な利用があれば上長から本人に確認してもらいますし、承認が滞っている場合は我々から上長に状況を確認します。こうして、経理と現場が連携してガバナンスを担保する体制を構築しました。
新たに作ったルールを、どのように組織に浸透させていったのでしょうか?
中川さま 地道な啓蒙活動を行っています。新入社員向けのオンボーディングでは、経費精算のルールの一つとしてタクシー利用についても必ず説明します。
また、社内で利用しているドキュメント管理ツールにマニュアルを添付し、いつでもルールを確認できるようにしました。
前期には全社向けの「経費の勉強会」をオンラインで実施して、タクシー利用に限らず経費全般に関するリテラシーの向上を図りました。
データがもたらした「抑止力」と「潔白の証明」
こうした運用を実現するうえで、『GO BUSINESS』のどのような点が役立っていると感じますか?
松浦さま 『GO BUSINESS』は正確な乗降地データを取得でき、この点がガバナンスの強化において二つの大きな価値を発揮しています。
一つ目は「抑止力」です。従来の紙の領収書では、乗降車地や利用の詳細まで正確に把握することが難しいケースも少なくありませんでした。
しかし『GO BUSINESS』では、いつ、誰が、どこからどこへ移動したかがすべて記録されます。乗車メモには何の目的で使用したのかを入力する必要があるため、自然と不適切な利用の抑止につながっていると感じます。
二つ目は、社員の「潔白の証明」になるということです。例えば、深夜に会社から自宅へのタクシー利用があった場合でも、当日に会食の予定が入っていることが確認できれば、正当な経費であると判断できます。
データがあることで、疑いの目を向ける必要がなくなりますね。
松浦さま 私たちは決して、データをもとに不正を暴きたいわけではありません。むしろ、業務の範囲内でタクシーを積極的に利用して、労働生産性を高めてほしいと考えています。『GO BUSINESS』によるデータの可視化により、社員に対して余計な疑いを持たずに済んでいます。
経理と現場、双方にとってメリットのあるサービス
今後、タクシー利用の利便性とガバナンスの両立をさらに推進するうえで、『GO BUSINESS』へ期待したいことはありますか?
中川さま 乗車理由や目的を記載する「乗車メモ」の入力は、適切なタクシー利用を進めるうえで非常に重要だと考えています。社員にも入力を義務付けていますが、どうしても記入漏れが発生することがあるため、継続的な周知や運用の工夫を行っています。
最近ではリマインド機能の活用により、入力漏れの改善も進んでいます。今後は、こうした入力をより自然に促せる仕組みがあると、さらに運用しやすくなると感じています。
松浦さま 当社では、タクシーの利用ルールに乗車距離の基準を設けています。一定距離未満の利用については、利用目的をより丁寧に確認する必要があると考えています。こうした運用をよりスムーズに実現できる仕組みがあると、不適切な利用の防止と利用理由の確認を両立しやすくなると感じています。
さまざまなアイデアをありがとうございます。最後に、『GO BUSINESS』導入を検討している企業へメッセージをお願いします。
中川さま 経理担当者にとって、『GO BUSINESS』は経費精算業務の効率化に加え、タクシー利用の状況を可視化し、適切に管理できるようになる点で大きなメリットがあります。
また現場の社員にとっても、降車時の支払いコミュニケーションが不要になることに加え、立替精算が不要になる点は、日々の業務の中で大きな負担軽減につながっていると感じています。
松浦さま 私たちの経験から言えるのは、『GO BUSINESS』は、タクシーを利用する社員と、それを支える経理・管理部門の双方にメリットがあるサービスだということです。
管理側は、経費精算の負担が軽減されるほか、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応が格段に楽になり、紙の領収書を保管するコストも削減できます。
何より、初期費用や月額のランニングコストがかからず、利用した分だけ支払う料金体系なので、導入のハードルが極めて低いのも魅力的です。
『GO BUSINESS』は、利便性とガバナンスのバランスを保ちつつ、事業の成長を止めないための強力なインフラになるはずです。タクシーを「使わせない」ためのものではなく、「適切に使える状態」をつくるための基盤として、自社の運用に合う形でそのバランスを実現できるかを、ぜひ一度試してみることをお勧めします。
- 掲載内容は取材当時の情報です。

株式会社タイミーは、「働きたい時間」と「働いてほしい時間」をマッチングするスキマバイトサービス「タイミー」を運営しています。「一人ひとりの時間を豊かに」というビジョンのもと、多様な働き方の実現と人手不足という社会課題の解決に取り組んでいます。飲食・小売・物流など幅広い業界でサービスを展開し、個人と企業の双方に新たな価値を提供しています。
「時間を買う」という選択。成長を続ける上場企業が実践する、タクシー活用とガバナンスの両立
デジタルグリッド株式会社




